インライン検査とオフライン検査では、検査方法に違いがあります。
インライン検査では生産ライン上で欠陥検査装置を用いて検査を行うのに対し、オフライン検査では生産ラインとは別工程で検査を行います。
インライン検査とは生産ライン上に欠陥検査装置を組み込んで製品の検査を行う方法です。生産ラインの流れを止めずに検査を行えるため効率が良く、全数検査を行えます。
全数検査を迅速に行えるインライン検査では、生産しながらすべての製品を効率よくチェックできます。また、検査を機械に任せることで人件費を削減できるのも大きなメリットです。
インライン検査は欠陥検査装置を用いて行うのが一般的。人間による目視でも行えますが、それでは時間や人件費がかかるうえ、検査精度にバラツキが生じてしまいます。
そこで欠陥検査装置を導入すると、機械導入のための設備設計や費用がかかります。導入後は検査効率アップや人件費削減といった効果を得られるものの、導入コストがかかることは理解しておきましょう。
全数検査が可能なインライン検査は、「ロットすべての検査を実施して品質を確保したい」「検査にかかる時間と人件費を削減したい」「機械によるチェックで検査精度のバラツキをなくしたい」という場合に適しているでしょう。
オフライン検査とは、生産ラインとは別で製品検査を行う方法です。抜取検査に適しており、複雑な形状の製品でも隅々までチェックできます。
オフライン検査では多くの検査項目の精密検査が可能です。また、導入コストも抑えられるメリットもあります。
オフライン検査では精密検査が可能なものの、全数検査は困難。そのため、抜取検査を行います。抜取検査ではすべてのロットから一部の製品を抜き取って検査を行うため、ロット全体の品質保証はできません。
また、人間の目視検査でオフライン検査を行う場合、検査に時間と人件費がかかるうえ、検査員によって検査精度のバラツキが生じる可能性があります。
全数検査が難しいオフライン検査は、「時間がかかっても良いので、複雑な形状を精密検査したい」「抜取検査のみで問題ない」という場合に適しているでしょう。
インライン検査には「検査効率が良い」「全数検査が可能」「検査精度が安定している」という特徴があります。一方オフライン検査には「精密検査ができ、複雑形状にも対応可能」「抜取検査に向いている」という特徴があります。そのため、使用シーンや重視するポイントによって、適した検査方法と装置を選びましょう。